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分娩の段階

分娩の段階


無痛分娩を希望する妊婦さんでも、正しい陣痛の仕組みや分娩の段階を知っておいたほうがいいでしょう。
出産というのは、その時にならないとわからないことが多いですが、流れを頭に入れておくだけで、自分の今の状況を受け入れやすいためです。

分娩は3つの段階に分けられ、各段階での所要時間は人それぞれ違います。

分娩第一期とは、陣痛が始まってから子宮口が全開(10cm)になるまでの段階です。
分娩第一期は、3つの段階のうちでもっとも長い時間を要し、短い人では2,3時間ですが、長いと18時間以上かかる人もいます。
子宮口が開き始めてから3,4cmまではゆっくりと進行し、その後、子宮口が開く速度が速くなります。

分娩第一期と第二期の間には移行期があり、この時期には子宮の収縮がさらに強くなり、間隔も短くなるので、無痛分娩などの鎮痛手段をとらない場合は痛みも増します。
移行期は2,3分のこともあれば、2,3時間のこともあります。
この時期の産婦さんは体の震えや吐き気を感じることもあります。

分娩第二期とは、子宮口が全開してから赤ちゃんが生まれるまでの期間です。
ここでは、産婦さんは赤ちゃんを産道から出すために、陣痛に合わせていきみます。
この期間は2,3分から長くても数時間で、経産婦では短くなります。
この時期の痛みの感じ方はさまざまで、赤ちゃんが産道を通過する際の圧迫感や、骨盤辺りの骨に痛みを感じたなど選択した鎮痛方法によっても変わります。

分娩第三期とは、赤ちゃんが生まれてから胎盤が出てくるまでの期間です。
普通は10分もかからないことがほとんどで、長くても30分程度です。
胎盤は、生理痛ほどの軽い痛みを伴って出てくることが多いようですが、今までの激しい陣痛の痛みとつらさから産婦が解放される時期でもあるようです。


麻酔でお産が伸びる?


硬膜外鎮痛法が麻酔による無痛分娩に有効であることがわかった当初は、痛みを取り除くために、がっちりと麻酔を行なうことが、「無痛で産みたい」と望む妊婦さんに応えるものでした。
ところが、手術に使うようながっちりとした麻酔を分娩のきわめて早い時期から行なうと、分娩に要する時間が延びる可能性がありました。

このがっちりとした深い麻酔は、濃度の濃い局所麻酔を大量に使います。
薬を大量に入れて広範囲の神経をブロックすると、子宮の収縮にも麻酔が効いて弱くなってしまいます。
しかし、子宮の収縮を伝える神経は、陣痛を伝える神経より薬に抵抗を示すため、薄い濃度では陣痛だけが軽減され子宮の収縮はあまり影響されないようです。
硬膜外鎮痛法による無痛分娩が世の中で始まった当初は、濃度の濃い薬を使用していたので、陣痛とともに子宮収縮も弱くなっていました。

最近では、局所麻酔薬そのものの濃度も、薄いものを用いても痛みがとれることがわかりました。
さらに、局所麻酔薬に麻薬を加えることで、局所麻酔薬自体の濃度を下げ、鎮痛効果を維持、改善できることもわかってきました。
したがって、硬膜外麻酔を使うことによって分娩時間が延びる可能性は、ほとんどなくなりました。

しかし、このような必要最小限の薬を使うためには、産婦さん側の理解も必要です。
特に「無痛分娩」だからと、まったく感覚がなくスルッと生まれると思い込んでいる産婦さんの場合、子宮の収縮を感じるからといって、もっと麻酔を効かせて欲しいと言われます。
現在の麻酔薬の使用法では、自分の感覚はなるべく残しています。
子宮の収縮を自分で感じ、なるべく自分でいきんで赤ちゃんを産んでもらうためです。

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