陣痛の本当の痛みとは?
特に初産婦さんにとっては、陣痛の痛みは未知の世界で不安も大きいはずです。
たとえ無痛分娩を希望していたとしても、陣痛の程度や時間の長さなどについて、きちんと知っておくことは重要です。
きちんと知っておけば、分娩の際に起こりうるさまざまな状況に備えられます。
陣痛の程度を医学的に定義することは難しく、ひとことで言い表すことも困難です。
痛みの感じ方や、痛む時間の長さは人それぞれで、またさまざまな原因に影響されます。
しかし、妊婦さんを不安がらせないために、医療関係者が陣痛を軽いものであると教えるのはよくないのです。
陣痛の強さ、つらさ、時間の長さなどをきちんと教えられなければ、妊婦さんは不安を取り除くことができないばかりが、分娩中の自分の感情をうまくコントロールすることが難しくなります。
確かに、生まれてきた赤ちゃんの顔を見たら、それまでの痛みが嘘のように吹き飛んだ、という感情も本物です。
出産を無事に終えた産婦さんからは「すばらしい痛み」であったとよく言われますが、同時に激しい痛みは出産に欠かせない、と示しています。
これから出産を迎える妊婦さんは、陣痛室、分娩室で起こることをきちんと知った上で、利用可能な無痛分娩の方法の説明を受ける必要があると思います。
いざ陣痛が始まった時に、どのような鎮痛方法を選択するのか、適正な判断ができるために、陣痛に関する正しい知識を持っておきましょう。
陣痛の痛み
陣痛は、とても特殊な痛みのようです。
それは、ケガや病気にともなう痛みではなく、出産という本来は健康的で正常な営みにともなう痛みなのです。
痛みの感じ方は、年齢やそれまでの人生経験、文化や性別の違い、過去の痛みの経験など様々に影響を受けます。
そのため、陣痛は子宮の収縮による生理的な痛覚だけで構成されているわけではありません。
陣痛は突然始まるわけではなく、大抵の場合は穏やかな痛みから始まり、徐々に痛みの強さが増します。
陣痛は時間とともに変化し、いつかは必ず終わります。
分娩第一期の陣痛は子宮の収縮によるもので、腹部だけでなく腰や骨盤の辺り、太腿の上部にも痛みを感じます。
子宮の収縮による痛みは、引きつるような鈍い感覚で始まることが多く、収縮の強さが増すにつれて、痛みも増します。
しかし収縮と収縮の合間は痛みがないので、次の収縮までの間に体を休ませることができます。
経産婦の場合は赤ちゃんが産道を通るのが速いため、分娩の後半に急に激しい痛みを感じるようです。
分娩が進行し、娩出の段階になると、膣壁が引き伸ばされ、赤ちゃんが会陰に下ります。
産婦さんは自然にいきみたい感覚があります。
この段階の痛みは鋭く刺すような痛み(熱い痛みと感じる人もいます)です。
しかし効果的な無痛分娩が施されていると、このような痛みも感じないようです。
会陰切開が行なわれた場合には、会陰縫合による痛みを感じるかもしれませんが、無痛分娩はこの痛みに対しても有効なようです。